平成12年1月19日 − 乳児体験学習 −

          海南市保健福祉センタ−

 1月19日の午後に、海南市保健福祉センタ−で実施された4ヶ月児健診に合わせて、本校では今年も乳児体験学習を実施した。この行事は海南保健所の指導と協力を得て行われるもので、赤ちゃんとの触れあいを通して命の尊さ、親子のきずなの大切さなどを学ぶとともに母性・父性意識の健全な育成を図るこを目標にしたものです。10年前に始まって、毎年恒例の保健行事として続いてきた。

 今回は保健委員に加え希望者を対象に男子生徒9名、女子生徒19名が参加した。本番の前にはその準備として、1月16日に校内で事前学習を実施した。乳児体験学習に参加する心構えや注意点について指導を受けた後、ビデオにより妊娠から出産までの課程を学習し、赤ちゃんの模型を使って、だっこする実習なども試みた。この模型は精巧に作られた体重3sで身長50pのまだ首の座らない誕生直後の赤ちゃんそっくりに出来ていて大変リアリティ−にとんだ実習が出来た。

 本番の1月19日は午後から海南市保健福祉センタ−に出かけ海南保健所の3名のスタッフの指導で行われた。また、実習にきていた和歌山県看護学校助産婦科の実習生3人にもお手伝いをいただいた。最初に全員でオリエンテ−ションを受け、その後、A、Bの2班に分かれた。A班は乳児体験学習に臨むため更衣をしてエプロン姿になり、手洗いをした後、4ヶ月児の計測、健診の場を見学し、説明を受けた。

 その後保健指導室に移って矢本助産婦さん、平井保健婦さんから模型を使って赤ちゃんのあやし方やだっこの仕方の指導を受けてから、受診に見えた赤ちゃんに触れる体験をした。

 この日は海南、野上、美里地区の4ヶ月児の健診日で23組の母子が受診に見えていた。この受診の合間に赤ちゃん逹との触れ合いを試みた。まいのちゃん、あやかちゃん、りか君、みやびちゃんなど将来は本校に進学してくれるであろう大変かわいい協力者のおかげで、最初ははずかしそうに、ぎこちない様子であった生徒たちもだんだんに慣れてきて、赤ちゃんの可愛さを体で感じ、お母さんとの交流などで生命の尊さや言葉で表現できない心のぬくもりなどを強く感じ取ったようである。

 1時間余りの体験学習の後、B班と入れ替わってA班は第3研修室で後藤保健婦さんから思春期の健康講座を受けた。命の大切さや妊娠の成立と避妊についてなど具体的な話を通して、正しい性の知識を得ることが出来、性に対する自分の行動に責任感や考えて選択できる力を養うことが出来たと思う。

 最後に、全員そろって今日の体験学習の感想をまとめ、2時間半にわたる全日程を終えた。子守の経験がない生徒逹が赤ちゃんをだっこして重い、温かい、柔らかいなど生命の躍動を感じ、感想文には、良い経験が出来た、将来役にたつ、命の大切さを肌で感じたなど、思春期の心を揺さぶる貴重な体験が出来た感動が書き綴られていた。